ねこ鍋 奥森菅里

タイトル:ねこ鍋:みちのく猫ものがたり
英語タイトル:Neko Nabe, Neko Nabe: “Neko Nabe: A Tale of Cats in the Northern Provinces”
著者(兼撮影者):奥森すがり
出版年:2007年(日本)
ページ数:1,000ページ。 本書は、著者・奥森須賀里が本州北部の「みちのく」の伝統的な農家で野良猫を育てる様子を記録した写真集である。 前近代の日本文学の研究者にとっては、芭蕉の有名な句集『おくのほそ道』の舞台として馴染みのある地域である。

奥森は、子猫たちが成長するにつれて、冬に鍋物をするときに使う鍋の中で丸くなって眠る習性があることに気がつく。 鍋の中で眠る子猫の写真も多いが、本書はそれ以上に、都会的なイメージの強い日本の、心地よい田舎での生活が写真と文章で詳細に描かれているのが嬉しい。 奥森氏の日本語は非常にわかりやすいので、言葉を学ぶ人であれば、北国の方言の例を拾って解読するのに苦労することはないだろう。 例えば、「私」は「おらほ」となり、奥森の父や祖母の話し方は実にカラフルだ。

『ねこ鍋』は、面白い逸話と魅力的なアマチュア写真に満ちており、東京以外の生活を描きたい日本人学生にとって短くて簡単、そして妙に夢中になる読み物だ。 方言が多くて理解できなくても、猫がかわいいので、損はない。

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